コスト、インセンティブ、個人
06/01/25 ブログの普及でたくさんの人の国家・社会に対する(まとまった)考えを見る ことが多くなったが、管理人はその中で経済学を学んだことがない人をすぐに見抜くことができる。一種のスキルあるいはマジックである。 種明かしを結論から書こう。下の3つの条件のいずれかを満たしていればよい。
最初の2つは特に注釈を要するし、実際これが経済学そのものであるので ここでは説明をしないが、 コスト・インセンティブ・個人、(経済学という名前はついているが) 思考にこれらのどれが欠けても よい政治家あるいは官僚あるいは経営者になれない。 (政策と経営はほとんど同義語である。) それどころか普通の人間としてよい人生設計ができないし、 ふだんの生活もうまくいかない。 逆にコスト・インセンティブ・個人のすべてが考慮されている場合、 管理人はどんなことでもなるほどと思う。 経済学は常識的なことを完全化したものである。 多くの人が経済学を学んだことがないといっても、そのレベルや理由はさまざまだろう。 学んだことはあるが身についていない、最初から馬鹿にしたり興味がない、 文系にカテゴライズされているのに並の理系より数学を使う、などなど。 (ところで合理的・利己的個人の仮定だけを攻撃するとそれは一つのシグナルになる。) ここで管理人がいう経済学とは価格理論とゲーム理論の二大柱からなる、いわゆるミクロ経済学のことである。(これはマクロ経済学を含めたすべての応用経済学の基本となる。)社会科学でミクロ経済学ほど理論的・実証的にすぐれたものはない。 2単位とか4単位しか与えられないので軽視あるいはスルーされがちであるが、 ミクロ経済学は本来20単位、40単位を与えられていいほど中身の濃いものである。 要は個人のインセンティブと豊かさの問題である。 管理人はこれをずっと考えているうちにアナルコ・キャピタリストになった。 リバタリアニズムや市場あるいは経済学を表層的な理解に基づいて批判している人たちは多いが、これらのことを防衛したり逆に啓蒙するのがこのサイトの使命である。 06/01/26 少しだけ昨日のことに注釈をつけておくことにする。
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